上海レポート
無錫『K-Park』構想 - 前編
<2011/05/16>
海のICTに関するトレンドをお伝えする『デジコム上海通信』。
第2回目と第3回目は、上海近郊の無錫から、無錫市政府のK-PARK構想についてお届けします。
『K-Park(无锡太湖新城科教产业园)』
地域の発展に際して、行政主導で産業を誘致する試みは日本でも多く見られますが、ここ無錫市でも市政、産業、学術が一体となり産業の枠組み作りをダイナミックに展開しています。
K-Parkにおける産業テーマは大きく2つ。1つ目はソフトウェア開発、アウトソーシング、2つ目は映画、アニメーション産業。
それぞれの産業を無錫南部に位置する緑に囲まれた湖、太湖に面した広大な一区画に『K-Park』として集約しています。
政・産・学、一体となった取り組み
K-Parkは2006年より政治、産業、学術が一体となり、地域活性化、これら産業の発展に取り組んでいます。
学術では、江南大学を中心に、無錫工科大学、北京大学、iカーネギー学院が敷地内にて、述べ4万5千人の学生を教育。
中でも注目は、iカーネギー学院。名前の通り、米カーネギー・メロン大学(ソフトウェア教育センター)と無錫政府が共同で設立をしており、ソフトウェア開発について米国最先端の教育を提供できる体制となっています。卒業生の就職先についても、K-Park内で斡旋をしており、人材の創出、活用までトータルに枠組み作りをしています。
産業では既にIBMの中国クラウドセンター、SUNの技術サポートセンターを中心に国内、国外を問わず企業が敷地内で展開をしており、その数は今後も増えるとのこと。また、これらK-Parkの維持、企業助成などは無錫政府基金、中国内ソーシャルベンチャー基金、民間投資にて行われ、資金調達の面でも安定した供給が確保されています。2007年にはその助成金を使用し、44社の企業が学生(教授を含む)によって新たに起業されました。
行政主導のダイナミックな枠組み作り
訪れた感触として、政治主導による枠組み作りの手厚さ、人材育成への積極性、産業との緊密な連携を強く感じました。また、政府担当者との会食においても地域を活性化するという熱意が大いに伝わってくるように思いました。官民のパワーバランスが日本とは異なりますが、行政主導のダイナミックな枠組み作りの力強さをひしひしと感じました。
次回はK-Parkもう一つの産業、映画、アニメーション産業についてお届けします。
■中華人民共和国 江蘇省 無錫市 ホームページ
http://jp.wuxi.gov.cn/ (日本語)
■K-Park(无锡太湖新城科教产业园)
http://www.wxkjy.gov.cn/ (中国語のみ)


